レインボー・ジャパンは2023年10月1日に株式会社プロネクサスと合併いたしました。

コラム

「サイトの課題の深掘り、洗い出し」をする3つの方法

企業のWebサイトは企業としての活動や事業の情報を伝える重要な役割を担っています。また、全てのステークホルダーがより良い情報を求めて、競合サイトを利用しているという状況があります。

今回は、自社の企業サイトで「必要な情報、特徴や強み、他競合との違いをしっかり伝えられているか」という視点で、自社サイトの課題を洗い出し、整理する方法をご紹介します。

課題を抽出する3つの方法

課題の深掘り、洗い出しの方法はさまざまありますが、今回は次の3つの方法をご案内します。

1)アクセスログやキーワード分析など、データから課題を抽出
2)ヒューリスティック分析で情報・コンテンツの課題を抽出
3)社内のヒアリングやアンケートで、課題ややりたいことを抽出

データから分析

まず1点目のデータからの課題把握ですが、大きく3つの方法があります。

・Googleアナリティクス等のアクセス解析
・キーワード分析
・外部ツールを使った顧客や競合の分析

 

アクセス解析は自社サイトでユーザーがどんな情報を見ているか、どんな使われ方をしているか、どんな傾向があるか、など現在のサイトの利用状況や課題を把握することが可能です。

キーワード分析では訪問者がどんな情報を知りたくてサイトにきているか、はもちろんですが、訪問者が他にどのような情報に興味をもっているか、それに対して適切に情報を提供できているか、競合他社はどう情報を提示しているか、などを知ることができます。
また、事業やサービスと親和性のある、あらたな集客要素を見つけることも可能です。

外部ツールを使った分析ではユーザー層の傾向や、競合他社のアクセス状況また、競合他社を含めた集客方法や状況の比較から、傾向や課題を見つけることができます。

いろいろなデータをうまく使い、どのような課題があるか考えてみることが重要です。

ヒューリスティック分析

一般的な企業サイトの情報は「企業関連」「事業やサービス」「IRやサステナビリティ」など、いくつかのカテゴリーに分類することができます。

それぞれのカテゴリーで、サイトに掲載している情報が十分か、質はどうか、競合他社はどんな情報を発信しているか、他社と比べてどうなのか、など情報ごとに整理してみることで、注力したい課題が見えてきます。

弊社ではこのヒューリスティック分析について、多くの企業サイトリニューアルを通じた経験、から各カテゴリーで一般的に掲載すべき情報を標準化した指標を持っています。
また、Webサイトとしての構造やつくり、とくにナビゲーションや導線、UIやデザイン、必要な機能といったWebサイトとしてのユーザビリティー、クオリティーについても見直し、課題をまとめておくことも有効かと思います。

社内のヒアリングやアンケート

私たちがリニューアルの設計を行っていく中で、サイトに載っていない、さまざまな施策や事例、事業や企業活動への思いなどをヒアリング等を通じて教えていただくことがあります。企業や事業の特徴や強みに直結する情報も多々あります。

リニューアルを機会に、社内の各セクションの皆様がお持ちの情報や課題をひろっていくことも、サイトの方針を考える上で重要な手がかりになるかと思います。

 

それぞれの部門の皆様とのミーティングやヒアリングを重ねていくことが一番ですが、時間や労力が必要です。事前にアンケートを設計し、実施しておくと、より効率的に進んでいくかと思います。

この時、サイトの運用について、機能面や運用フロー、ガイドラインなどについてもご意見をいただいておくと、サイト設計や運用方法の検討に有効かと思います。

最後に

洗い出した課題を整理し、「サイト課題・改善方針」としてドキュメント化しておくことが重要です。
課題や方向性を文面として定義しておくことで、議論や判断がしやすくなります。

リニューアル時はこれらがRFP(提案依頼書)となりますが、課題ややるべきことが明確であれば、提案の質も要望に適した、いい提案を受けやすくなります。

 

弊社ではこのRFPの作成支援も行っていますので、お困りの際はぜひお声がけいただければ、と思います。

一般的なリニューアルプロジェクトの進め方として、コンペを行い、制作会社を決定し、サイト制作するというながれかと思いますが、コンペを行う前に「課題を洗いだし、サイトの方針を定義しておく」といった調査・分析・課題出しと整理を行うことをお勧めします。